- 第1話 -
 小さな村の小さな家に、小さな少年がいました。名前はマイケル・スミス。10歳。有名な歌手のマイケル・ジャクソンが大好きで大好きで、あまりにも大好きすぎて自分のことをマイケル・ジャクソンだと思い込んでしまっているようです。マイケルは外遊びが大嫌い。自分の部屋に閉じこもり、空想にふける毎日を過ごしています。たった一人の親友ダイアナと一緒に・・・。



マイケル
「ダイアナ、次は何して遊ぼうか?」
ダイアナ
「そうねぇ、外で遊びましょうよ」
マイケル
「外だって!? 絶対にいやだよ!」
ダイアナ
「どうして?」
マイケル
「だって、外にはマスコミがいっぱいいるじゃないか! 危険だよ!」
ダイアナ
「まるでスターみたいな理由ね」
マイケル
「当然だろ? ぼくはマイケル・ジャクソンなんだ!」
ダイアナ
「わかったわよ・・・。じゃあ、改造人間ごっこ以外ならなんでもいいわ」
マイケル
「えー! 改造人間ごっこじゃなきゃヤダ! ぜったいヤダ!」
ダイアナ
「わかった! わかったわよ! じゃあ、改造人間ごっこにしましょう・・・」
マイケル
「やったー! じゃあ、ダイアナが改造される人間ね!」
ダイアナ
「やれやれ・・・、しょうがないわね・・・」

 白衣とマスクを身につけ、ノコギリとハンマーを手にするマイケル。




マイケル
「では、これから改造を始めます」
ダイアナ
「マイケル、うまく改造してよね!」
マイケル
「まかせとけって!」

 ノコギリでギーコギーコ・・・、ハンマーでゴンッゴンッ・・・

マイケル
「あ! ごめん! 手と足を逆につけちゃった!」
ダイアナ
「・・・」
マイケル
「ダイアナ! 大丈夫かい!?」

 あわててもう一度、ノコギリでギーコギーコ・・・

マイケル
「あ! 今度は首の前後が逆だ・・・!」
ダイアナ
「・・・」
マイケル
「ごめん! 大丈夫? 怒っちゃった・・・?」
ダイアナ
「だから改造人間ごっこは嫌だって言ったのよ・・・!」
マイケル
「ごめんよ、今度は気をつけるよ・・・」


 ドイツで生まれた塩化ビニル製の親友は、改造人間ごっこがますます嫌いになってしまいましたとさ・・・。


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